ゼルダの伝説 夢をみる島 21年前、コホリント島の謎に屈した私は再び夢を見る

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メーカー: グレッゾ 機種:Switch

21年前、当時小学生だった私にとって「ゼルダの伝説 夢をみる島DX」は「ポケットモンスター金銀」がいつまで経っても発売されないのでなんとなく遊んだソフトの内の一本であった。


ポケモンとマリオくらいしか遊んでなかった当時の私にとって「ゼルダの伝説」シリーズ自体プレイするのは初めてであったしなにより謎解きが主体のゲームであることも新鮮だった。因みにゲームボーイポケットで遊んでいたのでふくのダンジョンへは入れなかった。


インターネット環境なんて存在しなかった当時は謎に行き詰った際の解法は友人間の口伝というローカルなネットワークを駆使して伝えられるものだった。
このネットワークの弱点は結局のところ全員が同じ個所で行き詰るとゲームの進行が完全に停滞してしまう事だった。案の定ゲームの中盤、おそらくレベル5か6辺りのダンジョンで挫折してしまった私はゼルダってなんか難しいゲームだったなという想いのまま他のゲームに移ってしまったのである。
あの黒いカートリッジの中の私のリンクは未だにコホリント島の夢に囚われたままだ。

友人の一人が攻略本を入手しゲームをエンディングまで進めたのはそれから数か月後だったろうか。
こんな感じで夢をみる島というタイトルは私にとってちょっと苦い思い出が蘇ってくるタイトルである。
なんとなく苦手意識をもったままだったので3DSバーチャルコンソールでも中々手を出せなかったのだが、今回リメイクという形で当時の雪辱を果たす機会が与えられたのである。

 

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Nintendo Switch lite 感想 ギリギリ持ち出せないハードから持ち出せるへの変化

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メーカー:任天堂

任天堂は2017年に発売したNintendo Switch(以下、Switch)にてゲームボーイから脈々と続いていた携帯機のラインを事実上打ち切り、据え置き機と携帯機を統合するという大胆な方策を獲った。
これによってハード毎に分断されていたソフトが統合されたのは非常に大きなメリットであった。
Switchは据え置きモードと携帯モードをスイッチし、更にJoy-Conを分離してテーブルモードでおすそ分けプレイまで楽しめるというかなり欲張りな仕様のハードだった。
しかしそれら全てが完全に上手く作用していたかというと必ずしもそうではなかったように感じている。

 

Switchを携帯機として見た場合筆者にとってはギリギリ持ち出すのに厳しいサイズと重さだったのである。
屋内で持ち運ぶには良いが外出時に持ち出すとなると野暮ったく重いという印象が拭えなかった。
携帯モードにおけるJoy-Conのボタン配置はおすそ分けプレイ対応の為に明らかに無理がある配置であり、十字キーの欠如は大きすぎる損失であった。

今回携帯モード専用に特化したハードとして発売されたNintendo Switch Lite(以下、Switch Lite)はこれらの問題を解決したのだろうか。

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アストラルチェインは完全に新しいのにどこか懐かしい

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メーカー: プラチナゲームズ 機種:Switch

ベヨネッタ」等でお馴染みのプラチナゲームズ制作の完全新規アクションゲームとして登場したアストラルチェイン。
発売前のPVやプレイ動画で「メタルギア ライジング リベンジェンス」の片鱗を感じ取ったプラチナゲームズファンは少なくないだろう。
斬撃のライン表示、斬奪を彷彿とさせるフィニッシュ時のコア抜き。これは間違いなくメタルギアライジングの影響だろう!

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METAL GEAR RISING: REVENGEANCEの斬撃モード

こんな感じで本作はメタルギア ライジングだけでは無くプラチナゲームズ過去作品の要素を大胆に満遍なく取り入れている。
例を挙げればベヨネッタ以降の作品でお馴染みのジャスト回避、突如挿入される謎のシューティングステージ、The Wonderful 101における隊員の操作など枚挙に暇がない。
本作が最も優れている点はそれが只の過去作の模倣ではなくしっかりと本作独自のシステムとして昇華しきっている事だ。

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ファイアーエムブレム 風花雪月は「聖戦の系譜」リメイクを見据えている気がしてならない

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 ファイアーエムブレム(以下、FE)シリーズでは新作の合間に過去作のリメイクが定期的にリリースされる。
 リメイクの順序は原作のリリース順ではないものの現在3作目の紋章の謎まで行われている。順当に行けば次は4作目の聖戦の系譜(以下、聖戦)である筈だ。

 シリーズファンであれば風花雪月の作品内に歴代シリーズのオマージュが多分に含まれている事に気づくだろう。その中でも得に聖戦の要素が目立っていると感じた。
 それは単なるスタッフの聖戦へのリスペクトから来たものなのだろうか。筆者はそれだけでない様な気がしてならない。
 2017年にリリースされた外伝のリメイク作「Echoes」の戦技システムやフルボイスの実装が風花雪月への布石であった様に、風花雪月で実装された各システムは聖戦リメイクの布石であったりはしないだろうかと考える。

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ファイアーエムブレム 風花雪月 レビュー 満を持して登場した最新作は紛れもなくファイアーエムブレムだ

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メーカー:インテリジェントシステムズコーエーテクモゲームス 機種:Switch

 ファイアーエムブレムシリーズのファンの中では度々論争が巻き起こる事がある。
 それはシリーズの最高傑作はどの作品であるかだ。
 「聖戦の系譜」、「烈火の剣」、「蒼炎の軌跡」、「新・紋章の謎」辺りの作品が候補に上がりやすいだろうか?どれも甲乙つけがたい素晴らしい傑作だ。
 今後この論争は更に混迷を深める事になりそうだ。

 最新作「風花雪月」の登場によって。

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 新作としては「if」以来4年ぶり。シリーズ作品としては「Echoes」以来2年ぶりとなる最新作。
 開発をコーエーテクモゲームスへと移し満を持して遂にシリーズ初のHD機での発売となる。

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トイ・ストーリー4 感想 完結作のその後

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制作:Pixar 配給:Disney

 「トイ・ストーリー4」制作の発表を聞いた際に前3作を観てきたファンなら誰もが思ったであろう。
 あの綺麗に完結した作品の続きをやるのかと。
 言うまでもなく「トイ・ストーリー3」はおもちゃからの卒業と離別を完壁と言っていい形で描き切った大傑作である。
 もしその続編が駄作だった場合名作を傷つける事になるのではないかと。
 そんな不安の中、過去3作品の監督・原案を手掛けたジョン・ラセターが制作から離脱するとの知らせが入る。
 彼抜きで3のその後の話が作れるのだろうかとの不安もあった。

 筆者の結論を言えば、本作は完結作のその後として及第点を与えられる出来だ。

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