Forza Horizon 4 レビュー 堂々と過去最大の進化を遂げた
BBC制作のTV番組TopGearを視聴したことがあるなら誰もがこんな想いを抱いたことがある筈だ。
「イギリスの緑豊かな田園風景でスポーツカーを乗り回したい…」
そんな願いが一本のゲームソフトによって実現する。
Forzaシリーズ最新作Forza Horizon 4によって！
四季と高低差
このシリーズはマップの大きさがそれ程広いとは言えないので長時間プレイしているとロケーション自体に飽きてしまうのが欠点だった。本作ではマップの規模は前作3とほぼ変わらないのだが大幅なテコ入れが為されている。
まず最大のセールスポイントとされていた「四季」の導入だ。季節ごとにガラリと印象を変える。命が芽吹く春、冬の朝の透き通った空気感といった表現が見事だ。もちろん冬は道が氷やすくなったりとゲームプレイ自体にも影響する。季節の移り変わりはリアルタイムの一週間毎に全プレイヤー共通で変化する。
季節ごとにシーズナルイベントが用意されていて、これらは期間限定なのでついつい参加してしまう。いつでも遊べるとなると放置しがちになってしまうのでいいスパイスだ。
高低差が大きくなったのも見逃せないポイントだ。クライムヒル、ダウンヒルは当然としてダイナミックに広がる草原を駆け降りるクロスカントリーも登場する。
これらの要素が功をなし、新鮮な気持ちでプレイできる。
マップを開けば各種イベントやミッションでごった返している。すこしごちゃごちゃすぎる感じがしないでもないが。
どれだけ遊んでも次から次へと新たなイベントが途切れることなく追加されていく。
FORZATHON LIVE
過去作では今一つ盛り上がりに欠けたいたマルチプレーに導入された新要素がFORZATHON LIVEだ。これは複数名のプレイヤーが協力して目標を達成するチャレンジで、一定時間内にドリフトのポイントを稼いだり一定距離以上のジャンプを行ったりといった課題が連続で三つ出題される。見事目標を達成すればFORZATHONポイントを獲得でき車やコスメアイテムの購入に使用できる。
参加しても参加しなくてもいいのだが開催時間が近くなると散り散りになっていたプレイヤーがおもむろに会場に集まり始めるのが面白い。お祭り感の演出として間違いなく成功している。
過去作からの徹底した改良
前作ではゲームを進めるためにレースとは全く関係ないスコアアタック等のイベントへの参加がほぼ強制されていた。レースをやりたくて遊んでいるので毎回不満に感じながら遊んでいたのである。これらが半強制から完全に任意になった(チュートリアル以外)ことをまず評価したい。
本作では影響力ポイントを集めることによりゲームが進行する。これはレースの賞金とは別に用意されており勝たなくても入手が出来る。
ゲームとして楽しむ為に相手のドライバーのAIレベルを上げたいのだがそれでは勝てないのでなかなかゲームが進行しなくなってしまうといったジレンマを一気に解決していて目から鱗が落ちた。
製品としてリリースする以上当然ではあるがPC版の動作が安定している。前作は発売から半年経過しても頻繁にクラッシュしていたので懸念だったのだが杞憂であった。
総評
9.5/10
新要素によってゲームの幅を広げ、過去作の問題点を徹底的に潰した堂々たるシリーズ最高傑作だ
